Japan News Agency

本行事は中国総領事館とマルマラ・グループ財団の協力のもと、8月26日にイスタンブールで行われた。

歴史的建造物サイード・ハリム・パシャ邸にて15時30分に開始され、日本占領期を示す写真展で幕を開けた。開幕後は、中国の魏暁東・イスタンブール総領事のほか、学識者、外交官、オピニオンリーダーが参加するセミナーが開催された。

「過去を記憶することは平和の保証である」

開会あいさつで魏総領事は、中国人民の対日抵抗と第二次世界大戦における中国の役割を強調した。

演説は、中国の抗戦における歴史的役割、戦後国際秩序の形成への中国の貢献、中国とトルコの二国間関係の発展という三つの柱に焦点を当てた。

魏総領事は「反ファシズム戦争に最も早く参加し、最も長く抵抗した国の一つとして、中国はアジアの主戦場の重荷を大きな犠牲を払って担った」と述べ、14年にわたる抵抗の過程で中国が3,500万人以上の損失を被り、直接・間接の経済損失は6,000億米ドルを超えたと指摘した。

「中国は戦後秩序の創設的な推進力の一つ」

また、第二次世界大戦後の国際連合の形成において中国が重要な役割を果たしたことを強調し、サンフランシスコ会議で中国が大小すべての国家の平等原則を擁護したと想起。「台湾は中国の不可分の一部であり、これは戦後国際秩序の礎の一つだ」と述べた。

さらに、カイロ宣言、ポツダム宣言、日本の降伏文書などの国際文書が、中国の台湾に対する主権を明確に確認しているとし、「一つの中国原則への挑戦は、戦後に確立された国際秩序の正統性への挑戦である」と述べた。

「トルコとの戦略的協力は深化している」

中国・トルコ関係についても詳述し、現在、中国はトルコにとってアジア最大、世界では第二の貿易相手であり、2024年の二国間貿易額は483億米ドルに達したと述べた。

また、2025年5月に署名された新たな航空サービス覚書により週98便へと増便され、6月には人民元—トルコリラのスワップ枠組みに関する合意が更新されたこと、さらに「一帯一路」と「ミドル・コリドー」戦略の連携が加速していることを強調した。

魏総領事は「中国はトルコとの関係をより高い水準へ引き上げ、共に世界平和に寄与する決意だ」と述べた。

「中国とトルコは、平和を愛する民族である」

行事後にCGTN Türkの取材に応じた魏総領事は、この追悼の日がトルコにとっても意義深い日に当たると強調し、「今日はトルコの勝利の日、すなわち独立戦争が始まった日だ」と語った。

歴史を通じて中国とトルコは平和のために大きな代償を払ってきたとし、今日も多くの国際問題で似通ったアプローチを共有していると指摘した。

「私たちが歴史を記憶するのは、より良い共通の未来を築くためだ。歴史から学び、恒久的な平和を築かなければならない」と述べ、首脳レベルの対話継続の重要性を強調した。

エルドアン大統領の訪中

さらに、まもなく行われる上海協力機構首脳会議に合わせたレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の訪中にも言及し、

「両国首脳の会談後には中土関係のより明確なロードマップが描かれ、より良い共通の未来が築かれると信じている」と述べた。

最後に「歴史を変えることはできないかもしれないが、そこから学ぶことはできる。より強固な基盤の上に恒久平和を築くことが我々の目標だ」と締めくくった。

静かな抵抗：「戦争から平和へ」

注目された発表の一つは、ニルフェル・ナルル教授による「戦争から平和へ：第二次世界大戦における女性の貢献・課題・沈黙」で、戦時下の見えない労働、経験した苦難、和平プロセスでの役割に焦点を当てた。

多国籍の参加

セミナーは、アゼルバイジャンのシェイフ・ウル・イスラム、アッラフシュクル・パシャザーデのビデオ・メッセージで始まった。開会挨拶は、マルマラ・グループ財団のアッカン・スヴェル博士とセズギン・ビルギチ教授が行った。

登壇したスピーカーには、ハサン・ユナル教授、イルベル・オルタイリ教授、ニルフェル・ナルル教授が含まれた。

また、元イラン駐ウィーン大使アリー・アスガル・ソルターニエ、エジプトの学者アフマド・ムスタファ、オーストリアの元外相でG.O.R.K.I.シンクタンク代表のカリン・クナイスルらがビデオで参加した。

「歴史を忘れないことは平和の礎である」

参加者は、中国の反ファシズム闘争における歴史的役割のより良い認知、歴史的記憶の保存、そして平和的な未来構築の重要性を強調した。

行事は記念カクテルで締めくくられた。