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トランプ氏はこの主張を裏付けるいかなる証拠も示さなかったが、この発言は、前任者がオートペンで署名したすべての文書は無効だとする自身の繰り返しの主張に基づいている。

トランプ氏は、これは「われわれが調査すべき問題だと思う」と述べた上で、オートペンで署名されたとされる任命リストには、米中央銀行および米金利をめぐる姿勢のために、ほぼ常にトランプ氏の批判の的になってきたFRB議長ジェローム・パウエル氏の名も含まれている可能性があると示唆した。

トランプ氏の発言は、金利を決定するFRBの連邦公開市場委員会（FOMC）会合を前にして行われた。

1月に2期目のためホワイトハウスに復帰したトランプ氏は、数カ月にわたりパウエル氏とFRBに対し利下げを求めて圧力をかけてきたが、実現せず、その要求に応じなかったとして彼らを厳しく非難してきた。

FOMCは9月にトランプ氏の現任期中で初の利下げを行い、その後10月にも再び利下げを実施した。FOMCは水曜日にも3度目の利下げを行うとみられている。トランプ氏は1期目の際、パウエル氏をFRB議長に指名した。その後2021年にバイデン氏が同氏を再任している。議長としての任期は5月に終了する予定だ。

FRB理事会の他の3人のメンバー — 副議長フィリップ・ジェファーソン氏、マイケル・バー氏、リサ・クック氏 — はバイデン氏によって任命された。パウエル氏と合わせて、彼らがFRB理事会の多数派を形成している。

オートペンによる署名に関するコメントは、トランプ氏が米国の経済情勢について語り、国内の経済危機をめぐる民主党のメッセージに反論するために訪れたペンシルベニア州マウント・ポコノで行った、集会形式の演説の最中に飛び出した。

トランプ氏は演説の中で次のように述べた。「ところで、どうやら — これはぜひ確認してほしいのだが — 私が今聞いたところによると、FRBの4人のコミッショナーはバイデンによって署名された可能性がある… オートペンがこれらの任命書に署名したかもしれないと聞いた。」

トランプ氏はさらに、パウエル氏への批判も重ね、彼を揶揄して「手遅れ（Too Late）」と呼び、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者（CEO）が、利下げを行うようFRB議長に圧力をかけていると主張した。そして「だが、オートペンがこれらの任命書に署名したかもしれないと聞いた。もし本当にそうなら — もしかすると私が間違っているかもしれないが、我々はそれを確認するつもりだ」と語った。

その後、彼は政権の一人のメンバーに向かって「それを確認したか？ 聞いたか？ 誰が署名した？ 彼が署名したのか、それともオートペンなのか？」と問いかけた。